「ほぼほぼ」って使っていい?

可以使用「ほぼほぼ」吗?

可以使用「ほぼほぼ」吗?

Q:「ほぼほぼ完成している」などのように、最近「ほぼほぼ」という言い方をよく耳にするが、日本語として使っていいことばだろうか?

Q:像“差不多快完成了”这样的表达方法,最近经常听到「ほぼほぼ」这个词,那么日语中可以使用这种词吗?

 

A:「ほぼほぼ」は、「ほぼ」を強調した言い方で、数量や程度が極めて完全に近い様子を表すと考えられます。ただ、言い切りたくないときの婉曲表現として用いられる場合もあるようです。また、「この表現を聞いたことがあるか」や「使うかどうか」には、年代差があるという調査結果もあります。放送のことばとしては、カジュアルな演出の番組でゲストが使うのは問題ありませんが、ニュースや報道番組では使わないほうがよいでしょう。

A:「ほぼほぼ」是「ほぼ」的一种强调说法,表示数量、程度非常接近于完全。不过,这种说法好像也用于不想说得太明白时的委婉表现。此外,在“有听过这种说法吗?”和“有没有用这个词?”的调查结果中,出现了年代差的现象。作为广播用语,在非正式演出的节目上,嘉宾使用这个词是没有问题的,但最好不要用于新闻和报道的节目中。

 

<解説>

・「夏休みの宿題は、ほぼほぼ終わっている。」

 “暑假的作业,差不多快要完成了。”

 

・(予定を聞かれて)「その日は、ほぼほぼOKです。」

(被问及预订日时)“那天的话,差不多可以完成。”

 

・(何かの場所を探している中で)「ほぼほぼ、この辺なんだけどな。」

(寻路时)“差不多就在这附近了吧。”

 

など、最近、副詞の「ほぼ」を2つつなげた「ほぼほぼ」を使う人が増えているようです。

诸如此类,最近,越来越多人将副词「ほぼ」叠加成「ほぼほぼ」使用。

 

「ほぼほぼ」について、まだほとんどの国語辞書は触れていませんが、『三省堂国語辞典第七版』には、「ほぼ」の項目に以下の様に書かれています。

关于「ほぼほぼ」,虽然大部分的国语辞典还没有收录过,但是在《三省堂国语辞典第七版》中可以看到以下记载。

 

「ほぼ 数量や程度が、完全に近いようす。(途中省略)俗に、重ねて使う。「~~完売」。」

“ほぼ  指数量、程度接近于完全。(中间省咯)一般来说,可以叠加使用。比如‘差不多卖完了’。”

 

また、インターネット上の辞書『実用日本語表現辞典』では、以下のように解説されています。

而且,网上的词典《实用日本语表现词典》中,也有以下解释。

 

「「ほぼ」を重ねて強調した言い方。完全とは言えないまでも、おおむねその通りであると述べる際に用いられる表現。」

“将「ほぼ」叠加,侧重于强调。即使不能说是完全,但通常用于表达几乎,差不多这样的含义。”

 

こうした解説を見ると、「ほぼほぼ」の意味するところは、おおよそ「ほぼ」と同等か「ほぼ」を強調して、より100%に近づいたことを表すものだと言えそうです。しかし、場面によっては、微妙にニュアンスが違うこともよく指摘されます。NHKのニュースを調べてみると、地の文での使用はありませんでしたが、だれかの発言を「 」でそのまま伝える場面で、以下のような使用例がありました。

通过这些解释,我们可以了解到,「ほぼほぼ」的意思大概和「ほぼ」一样,或者强调「ほぼ」,可以说是更接近于100%的表达方法。但是,也有人指出,根据使用场合会有一些微妙的差别。通过调查NHK的新闻报导,在文章中非对话部分是没有使用这个词的,但是用“”直接引用某人发言时,有出现过以下的例子。

 

a) 「大相撲の横綱・稀勢の里が左腕などにけがを負った先場所のあと、初めて、土俵で相撲を取る稽古を行い、「ほぼほぼ問題ない」と、けがの回復ぶりについて手応えを話しました。」――(2017年5月2日 ニュース7)

a)“大相扑横纲,稀势之里左臂等多处负伤后,开始在土表上进行相扑热身运动,他对受伤的恢复情况进行了回应:‘没什么问题’。”――(2017年5月2日 NEWS 7)                 

 

b) 「…野田大臣は「総務省の担当者が、それぞれの省に問い合わせたところ、ほぼほぼ、どの省でも同じような実態だということだ」と述べ・・・」 ――(2018年8月20日 ニュース)

b) “…野田大臣说道:‘总务省担当询问了各省情况之后,结果发现几乎哪个省,实际情况都一样’……“ ――(2018年8月20日 NEWS)

 

a)もb)も、「ほぼ」と同じような意味で使っていると考えられますが、「より確実だと言いたいのか」、「断定を避けて婉曲に言っているのか」といった真意は、文面からははっきりとはわかりません。『「ほぼほぼ」「いまいま」!?』(2016光文社新書)の著書である野口恵子さんは、「ほぼほぼ」について、「本当の意味が私にはわからない。これは、強調なのだろうか、それとも婉曲表現なのだろうか」と述べています。「ほぼほぼ」は、使う人によって、また、聞く人によって、常に若干のニュアンスのゆれが生じる語であると言えるでしょう。

a)和b)中的「ほぼほぼ」,虽然可以认为与「ほぼ」的意思一样,但其真正的含义是“想说得更加准确呢”,还是“委婉地表达呢”,这从字面上是无从得知的。关于「ほぼほぼ」这个词,《「ほぼほぼ」「いまいま」!?》(2016光文社新書)的作者,野口惠子说道:“我不知道它真正的意思,用在此处是强调呢?还是委婉表达呢?”「ほぼほぼ」,可以说根据说话的人不同,或者听的人不同,常会有很多细微的差别。

 

では、「ほぼほぼ」はどのくらいの人が使っているのでしょうか。文化庁の最新の世論調査(平成29年度『国語に関する世論調査』)で、「ほぼほぼ完成している」と言う方について聞いたところ、「使うことがある」は27.3%で、10~20代では5~6割に上った一方、「聞いたことがない」が31%(60代42.5%、70代59.3%)、「聞いたことはあるが使うことはない」は41.2%でした。若い世代を中心によく使われ、高年層では聞いたことが無いという人が多い結果になりました。「「ほぼほぼ」を使うときには、伝える相手によっては、「意味が伝わらない」「耳慣れないことばを話している違和感を持たれる」などのリスクがあることに留意したほうがよさそうです。

那么,有多少人使用「ほぼほぼ」这个词呢?根据文化厅最新舆论调查(平成29年度《国语相关舆论调查》),关于“差不多快完成了”这一说法的问题中,27.3%的人“有说这样的话“,其中十几二十多岁的人就占了5~6成,而31%的人”没听过这样的话“(60多岁的人占42.5%,70多岁的人占59.3%),此外,41.2%的人”虽然有听过这样的话但没说过“。从调查结果可见,以年轻人一代为中心,使用率较高,而老年人很多都没听过。因此,使用「ほぼほぼ」的时候,听的人不同,会出现‘没有表达出意思’、‘听不惯,有点违和’等风险,所以使用时最好注意一下。“

 

「ほぼほぼ」は、2016年の「新語大賞」(三省堂)にも選ばれました。「ほぼほぼ」が一過性の「はやり言葉」で終わるのか、微妙なニュアンスを伝える表現として定着していくのか、これからも目が離せないことばであることは、“ほぼほぼ”間違いないでしょう!?放送では、あいまいさや違和感につながらないように注意したいことばだと言えそうです。

「ほぼほぼ」也入选了2016年的“新语大赏“(三省堂)。不管「ほぼほぼ」只是暂时性的”流行语“而被淘汰,还是因其表达上的微妙差别而能够获奖,今后引人注目的词汇,肯定是“ほぼほぼ” !? 可以说,在广播用语方面,需要注意不要与暧昧和违和感弄错。

 

メディア研究部・放送用語 滝島雅子

Media研究部·广播用语   淹岛雅子

 

 

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新闻来源:NHK放送文化研究所         翻译:知诸学院   potheven