为无生命之物注入灵魂——虚拟歌姬初音未来的成长历程
初音ミク10周年、“生みの親”語る「命なきものに魂を吹き込む」文化 初音未来10周年,“生父”讲述“为无生命之物注入灵魂”的文化   ■ネットに見出されたボカロの“価値” ■在网上被发现的VOCALOID的“价值” まず確認しておきたいのは、初音ミクの登場した07年が、YouTube(05年)、ニコニコ動画(06年)などの出現でネットに大きな地殻変動が生じた直後だということ。そこから音楽
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2017-09-19

初音ミク10周年、“生みの親”語る「命なきものに魂を吹き込む」文化

初音未来10周年,“生父”讲述“为无生命之物注入灵魂”的文化

 

■ネットに見出されたボカロの“価値”

在网上被发现的VOCALOID的“价值”

まず確認しておきたいのは、初音ミクの登場した07年が、YouTube(05年)、ニコニコ動画(06年)などの出現でネットに大きな地殻変動が生じた直後だということ。そこから音楽との出会い方・広まり方は劇的な変化の奔流に飲まれていく、そんな10年だった。「その時代にぽっと現れたのが初音ミクという存在なのかなと」そう伊藤氏は切り出す。

首先想确认一下的是,YouTube(05年)、niconico动画(06年)的出现给网络社会带来一场大的地壳变动,紧接其后初音未来在2007年登场。在那之后与音乐的交汇方式以及传播方式以急湍之势发生了急剧的变化,我们度过了这样的10年。伊藤先生这样说道:“我想在那时代突然出现的就是初音未来吧”。

初音ミクの登場より前、クリプトン社はボカロ用ソフトとして04年に「MEIKO」06年には「KAITO」を発売しているが、当初はこれが何にどう使われるべきなのか、未知のテクノロジーゆえ伊藤氏にも予想しきれなかったという。そんななか、06年12月に始まったニコニコ動画でMEIKOを使った“歌わせてみた”系動画が投稿され始めたことを知る。動画サイトのクリエイターたちが見出した答えは、ボカロそのものを“主人公”に音楽を創るという発想だった。

在初音未来的登场之前,Crypton社于04年发售了VOCALOID用的软件“meiko”、06年发售了“kaito”,在当时来讲这是新出现的技术,因此当初伊藤先生也没能预想到其作用与使用方法。就在那时,他得知在06年12月出现的niconico动画中,有人投稿使用了MEIKO的“试唱了一下”系视频。视频网站的创作者们找出的回答是:将VOCALOID本身变成“主角”并创造音乐。

MEIKOが先鞭をつけたこの未知の音楽体験は、初音ミクの登場で一気にボカロブームとなって花開く。ニコニコ動画・YouTubeを主戦場に、「ボカロP」と呼ばれる気鋭のクリエイターがひしめき合い、信じがたいスピードで名曲を量産した。「ゲーム音楽的な要素というんでしょうか。およそ人間には無理な歌い方をさせる曲なんかも多く出てきましたし、見ていて本当に予想を上回りっぱなしでした」と伊藤氏も当時は舌を巻いたそうだが、メジャーのルールに縛られないネットの世界で、ボカロPたちは際限なく創作力の火花を散らせた。

MEIKO抢占先机创作的神秘音乐体验,因初音未来的登场一口气变身为VOCALOID热潮。以niconico动画、YouTube为主战场,被称为“VOCALOID P”的活力创作者们争先恐后,以难以置信的速度创作出大量的名曲。“应该可以说是音乐游戏的因素吧。后来也出现了很多让初音用人类基本上没办法做到的方式唱的曲子,真是远远超出了自己的预想”。似乎伊藤先生当时也惊到说不出话,不被大众规则所束缚的网络世界中,VOCALOID P们能够无界限地放出创作力的火花。

 

 

■ブームを支えた二次創作への理解「一緒にムーブメントを育てていくべき」

■对于维持这股热潮的二次创作的理解“必须共同持续培育发展速度”

一方、映像クリエイターや絵師は動画・ビジュアルでボカロPの曲投稿を支え、共に彼女のキャラクター性を育てていく。公式以外のビジュアルパターンが無数に生まれたが、クリプトン社がこうした二次創作の場を積極的にクリエイターへ提供したことが、ブームの拡大に大きく貢献した。初音ミク発売と同時にサイトでは公式イラストをダウンロード可能にし、その後すぐキャラクター使用のガイドラインを定め、無償の範囲で二次創作を公式に許諾した。

另一方面,动画创作者以及画师通过精美的视频、插画来支持VOCALOIDP的歌曲投稿,继续共同培养她的角色特性。虽然产生了无数公式以外的图像化模型,但Crypton社积极地提供二次创作的场地给创作者们,对这股热潮的扩大做出巨大贡献。初音未来发售的同时,官网解除了对画像下载的限制,在这之后立刻决定了角色使用的方针路线,正式许可了非商用的二次创作。

当時はSNSも発展前夜。ネットで創作物を共有する文化が一般には浸透しておらず、権利面でのルール感覚はかなり混沌としていた。それだけに伊藤氏の判断は先進的なものだったが「ミクの二次創作が曲の投稿の手助けになるのであれば、それは取り締まるのではなく、むしろ一緒になってムーブメントを育てていくべきだと思いました」とその意図を明かす。「自由に創作ができるルールづくりをして共生関係を築いていけたほうが、結果的には初音ミクというソフトの場作りになっていくのかなと」。

当时的SNS也正处于发展前夕。在网上共享创作物的文化还没有普及到大众之间,在版权方面的规则给人以相当混沌的感觉。从这个角度来讲伊藤先生的判断也非常先进,他表明了其意图:“若初音未来的二次创作能够帮助曲子的投稿,那我们就不应该将其取代,反而更应该共同培育这项活动。确立一个可以自由创作的规则,建立起共生关系,从结果来看应该能打造出属于初音的舞台。”

あらゆるものがコピーされるネットの宿命を深く理解する伊藤氏の戦略は、陰でそのブームを支え、彼女の多彩な人格がネットにあふれる結果を生んだ。

伊藤先生充分了解互联网上各种东西都会离不开被复制转载的命运,他的战略在暗中持续地维持这股热潮,使初音多彩丰富的人格出现在了网上。

 

■「命なきものに魂を吹き込む」初音ミクと日本の精神文化

■“为无生命之物注入灵魂”初音未来与日本的精神文化

2012年前後からは、テレビCMに「Tell Your World」(livetune feat. 初音ミク/Google Chrome)や「千本桜 feat. 初音ミク」(黒うさP/トヨタ自動車※ピアノソロVer.)が起用されたり、歌舞伎・オーケストラ・さまざまなアーティストとのコラボを重ね、いつしか“文化”として初音ミクは普遍性を獲得していった。彼女がこうした異文化にも広く受け入れられた背景は何だろうか。

自2012年前后开始,电视广告里起用了“tell your world”(livetune feat. 初音未来/Google Chrome)和“千本樱 feat. 初音未来”」(黒兔P/Toyota自動車※钢琴soloVer.),初音还与歌舞伎、管弦乐等各种艺术家合作,不知何时已经成为获得观众普遍认可的文化。各种异文化能接受她的背景是什么呢?

伊藤氏は「日本の文化って文楽・浄瑠璃とか、八百万(やおよろず)の神じゃないですけど、あらゆるものに魂が宿っていて、神っていう存在が身近だったり、命がないものに魂を吹き込むという文化的な習慣があるんだと思います」と、日本特有の精神文化にそのルーツを見出す。「“妄想”に近いのかもしれませんが、そういう発想が違和感なく遍在しているのが日本です。だから二次元文化(アニメ、ゲーム)も身近で、多く消費しているのかもしれません」と分析した。

伊藤先生说道:“日本文化比如文乐净琉璃之类的,虽然不是八百万神明,但一般认为在所有的东西里都寄付着灵魂,神明就在我们的身边存在着,日本人拥有为无生命之物注入灵魂这一文化性的习惯”,他在日本特有的精神文化中发现了其根源,并分析到“也许这是很接近妄想的想法,但这种想法能够被广泛接受的国家就是日本了吧。所以在日本二次元文化(动画、游戏)才会触手可及,被大家广泛消费”。

例えば、初音ミクのライブは透過スクリーンに姿を映し出し行われるが、伊藤氏いわく、観客がいないリハで見る彼女の姿は「存在として何かが圧倒的に足りない」そうだ。現実にはCGとしてステージを演じるわけだが「それを“人”としてみなしてくれる観客側の目というか。観客がミクが存在しているということを肯定し、同調しているからこそ存在が成り立つんだと思います」と、受け手側の総意が初音ミクという存在を補完している。

例如,初音未来的演唱会是通过在透明的银幕上展现出她的身姿而进行的,伊藤先生说,在没有观众的彩排中看到的她的身姿似乎是“作为一种存在有着致命性的不足”。虽然她其实是作为CG在舞台上演出,但“我认为正是因为观众能够肯定初音未来的存在,把她当做一个‘人’来看并和她互动,所以初音未来的存在才能成立”,观众们的全体意志将把初音未来的存在补充完整。

では、それは一種の“集団催眠”的な状態で、クリエイターと受け手が没個性に陥るのかというと、そうではない。「受け手は、ミクを盲信するというより、その後ろにいる人(クリエイター)のことも強く意識してるように思います。人間の表現をミクが代弁するという関係性なのではないでしょうか」。キャラクターを入り口に、クリエイターの作品の面白さを体験し味わう一つの“文化圏”。そこでの初音ミクは作品の発信者であると同時に媒介者でもあり、様々な表情をのぞかせる。

那么,这是一种“集团催眠”似的状态,创造者和接收者都陷入了缺少个性的状态吗?并不是这样。 “大家并没有盲目地相信初音未来,也强烈意识到了初音未来身后的人(创造者)。人类的创作想法由初音未来代为表达,是这样一种关系吧。”以角色为切入点,来体验品味创作的精彩之处,正是这样的一种“文化圈”。初音未来作为作品代言者的同时也是媒介者,让大家看到各种不同的侧面。

 

■巨匠が示した初音ミクへのリスペクト

■泰斗对初音未来的敬重

2012年、80歳を迎えた冨田さんがキャリアの集大成と位置づけ発表した「イーハトーヴ交響曲」にソリストとして起用したのが初音ミクだった。オーケストラ・混声合唱・児童合唱とともに初音ミクが「宮沢賢治」の世界を歌い踊る壮大な一曲。ボーカロイドが初めてリアルタイムで演奏されたことでも話題を呼んだ。伊藤氏は、冨田さんが制作段階から「音楽上の表現や技術面を煮詰めていく上で、ミクという架空の人格をとても尊重して接してくれたのが印象的でした」と振り返る。

2012年,80岁的富田先生在事业集大成的“イーハトーヴ交響曲”上起用了初音未来作为独唱。和管弦乐队、混声合唱、儿童合唱一起,初音未来载歌载舞地唱出了一曲宏大的“宮沢賢治”世界。 这是VOCALOID第一次实时演奏,成为了热门话题。伊藤先生回忆起制作阶段的事情,“融合了音乐表现和技术层面的操作后,富田先生接触初音未来时还十分尊重她这个架空人格,让我印象深刻。”

曲は海外からも注目され、15年5月には北京での演奏が実現したが「公演後、合唱の子どもたち一人ひとりに冨田先生がメッセージ入りのお土産(ペンセット)を渡しねぎらってくれたのですが、同じものを『ミクさんにも』と私に手渡してくれたのが、すごく、うれしかったですね」。未知の音に挑み続けた老匠は、若い頃から「コンピューターに歌ってもらう」ことをずっと夢見ていたという。そして最晩年、初音ミクとの運命的な出会いで夢はかない、そのキャリアを閉じた。冨田さんが最大限の敬意をもって彼女と仕事を共にした事実には、初音ミクがそれまで獲得した魂の重みが集約されているようにも感じる――。

歌曲在海外也引起了注目,15年5月在北京进行了公演。“公演过后,富田先生把写有留言的小礼物(彩笔)一个个送给参加合唱的孩子们用以慰劳,还把同样的礼物交到了我手上‘这是给初音未来的’,我非常非常开心”。不停挑战未知音乐的业界泰斗,从年轻时就一直怀着“让电脑来帮我唱歌”的梦想。然后在最后的晚年里,与初音未来命运的邂逅帮助他实现了梦想,为事业拉下了帷幕。富田先生怀着最大限度的敬意和她一起工作的事实里,我们也感受到了至今为止初音未来获得的灵魂分量凝聚于此。

伊藤氏はインタビューの最後、クリエイターたちに向け「これからもずっと何かを創り続けてほしい」と強く訴えた。次の10年、音楽もネットもどうなるかは未知数だけれど、創り続けることで初音ミクにはまた次世代の魂が宿り、きっと“ミライ”の歌を歌ってくれるはず。

伊藤先生在采访的最后,表达了对创作者们的强烈期待“今后也请一直创作下去”。在接下来的10年,虽然音乐和网络会如何发展还是个未知数,但通过不断的创作,初音未来中会再次寄宿下一个时代的灵魂,一定会继续将“未来”的歌唱响。

 

来源:yahoo.jp 

翻译:reltih 

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