新入社員が定時で「お先に失礼しまーす」。絶句する我々は古いのか?
公司新人到了下班时间说:"我先走了"。是觉得不像话的我们太古板了吗?
4月中旬、カタカタとパソコンを打つ乾いた音だけが響き渡るオフィスフロア。ちょうど午後7時を過ぎた頃、ある会社で新入社員の声が元気に響き渡った。
四月中旬,安静的办公楼中只回荡着“咔咔咔”敲打键盘的声音。正当过了下午七点,传来了某公司新人的元气满满的声音。
「お疲れ様です、お先に失礼しまーす!」
"大家辛苦了,我先走了!"
先輩たちが作業を続ける中、他の新人も彼にならい、恐る恐るコートを羽織り、申し訳なさそうに「お先に失礼します……」とオフィスを後にした。このような光景を見て、皆様はどのように感じるだろうか。「けしからん!」と思った人も少なくないはずだが……。
前辈们还在工作,其他的新人也像他一样,小心翼翼地把外套整理好,不好意思地说:"我先走了"。看到这种情况,大家会怎么想呢。应该有不少人会觉得"太不像话了"。
◆定時で「お先に失礼します!」が“常識”の新入社員もいる
◆有新人认为到下班时间就说"我先走了!"是常识
「いやあ、残った先輩社員たちは何も言えずにお互いを見合うだけで……。以前なら『もう帰るのか!』とか『他の先輩は残っているぞ!』と怒号が飛んだものです。時代は変わったなあと」
"留下来的前辈们并没有说什么只是互相张望……。如果是以前可能就会听到‘这么早就走了么’或者‘其他的前辈还没走呢’的咆哮的声音了。真是时代变了啊"
都内の大手物流会社勤務・橋田隆介さん(仮名・30代)は、部下8名を抱える部署の課長である。橋田さんが新人の頃は、19時の定時チャイムが鳴り、自分の仕事が終わっていようとも、先輩たちに「自分にも何かできることはないか」と聞いて回り、手伝った。
在都内著名物流公司上班的桥田隆介(佚名30代)是拥有八名员工的部署科长。桥田还是新人的时候,到了19点下班时间,即便自己的工作都做完了,也会主动问前辈"我还有没有还能做的工作了"并帮助前辈。
帰社はだいたい21時頃。そこから先輩たちに連れられ飲みに行き、帰宅するのは午前様ということも珍しくなかった。こっちのほうが異常だったのかもしれないが…。
下班基本上都是21点左右。从那时候开始,前辈们都会带着他去喝酒,到家的时候天都亮了也不奇怪。
一昨年頃から声高に叫ばれ、政府が音頭を取って推進する「働き方改革」の効果なのか。現場では新人との「価値観」の違いに、中年社員が違和感を覚える例が少なくない。
应该是从前年开始,政府就大力呼吁"改革工作方法"的效果吧。现在在职场中,有不少中年社员对新人的"价值观"感到不认同。
同じく都内の中堅広告代理店勤務・菅野二郎さん(仮名・50代)も、この数年、新人との価値観の違いに、違和感を覚えている。
同是在都内的中坚广告代理店工作的菅野二郎(佚名 50代),就由于与新人价值观的差异而感到违和。
「就業終わりに役員が挨拶に来る、ということになったのですが、新人から『絶対に参加しなければダメなのか?』と声が上がりました。叱り飛ばしたところ憮然とした表情で居残りましたが、後日、社内に設けられた“働き方委員会”に訴えたようで、私が当の役員から呼びだされてしまいました。昔なら新人が悪い、ということになったんでしょうけども……。そもそも役員がその時間に来ると我々に通告し、我々が合わせただけなのに、私だけが責められるのは釈然としません」
"下班的时候,员工会来打声招呼,这都已经是惯例了,但是新人却说:‘一定要这样不可吗?’。就算批评了他们,他们也会露出一脸不情愿的表情留下来,之后就会在公司内设立的‘工作方法委员会’告发我们,而我就会被该当要员叫走,要是以前,明明是新人不对的……原来员工到时间会来我们这里报告一声,而我们也只是配合一下,但是现在只有我一个人被责备,真的是无法释然。"
改革にはこうしたすれ違いは付き物だろうし、改革を求める上と、改革が当たり前の下に板挟みされる中間管理職の苦労は、相当なものだろうと想像できる。こうした新人との価値観の違いは、なにも業務中だけに感じられるものではない。
在改革的过程中产生这种冲突是不可避免的,只要需要改革,中间的管理人员就一定会遇到左右为难的情况,能想象到这也不是很轻松的。与新人价值观的相异,也不只是在业务中才能感受到的。
◆飲み会に誘えば「強制ですか?」に絶句
◆如果邀请新人去聚餐,会被问道:"是强制的吗?",对此感到无语
飲み会に誘えば「それは強制ですか」とか「仕事ですか」と、新人から返ってくる場合もある。仕事ではないだろうが仕事の話もする、そんな飲み会でお互いに距離を縮めあって、楽しく仕事をしていこうという上の思いは、今時の若者には届きにくいのか、それとも単に“うざったいもの”なのか。
邀请去聚餐的时候新人会反问:"这是强制的吗?"或者"这也属于工作吗"。虽然这不是工作,但也会说一些工作的事,在这种聚会活动中,能够拉近相互的距离,能够愉快地一起工作的心意,现在已经很难传达给年轻人了吗,难道这真的是"烦人的活动"吗?
大阪の総合商社に勤める牧村浩介さん(仮名・50代)がこう話す。
在大阪综合商社工作的牧村浩介(佚名 50代)是这样说的。
「飲み会に関しても、社員だけで行うのなら“業務”ではないのか? 1年前にそう言ってきた新人には度肝を抜かれたというか、そこまで言うかよ、と寂しくなりました。
"关于聚餐,如果只是和同事一起的话不就是‘业务’吗?"对一年前这样说的新人,真是大吃一惊,要说的这么直白吗,感觉好尴尬。
しかし、本当に社の飲み会が業務の一環だと見なされ、飲み会の費用が出るだけではなく、飲み会の日は仕事を早めに切り上げてもいい、というルールまでできました。残業もほぼなくなり、もちろん休日に社員に電話をするのもNGに。
但是确实也可以把公司的聚餐看成业务的一环,不只聚餐经费,到了聚餐的日子,就算提前完成当天工作也没有关系,这都成了一种惯例。当然也不会加班,休息日给员工打电话也是不允许的。
ここまで割り切る欧米型の考えはなじまないと思っていましたが、やってみるとすごく効率的です」
这么明的欧美型的思考方式虽让人不适应,但是试一下还是很高效的。"
最初は馴染めなかった、できるわけがないと思っていた“改革”も、いざやってみると想像以上に快適で、それまで改革を拒んできた世代が、自ら次の改革を欲するようにもなったという。
最初觉得很不适应,都认为不可能实现的"改革",真正实施起来的效果竟然还超乎想象地快捷,那么抗拒改革的世代也都慢慢地开始认可。
定時ぴったりに帰る新人を苦々しく思う人も少なくないだろう。しかし、彼ら・彼女らが悪いわけでは決してない。彼らは我々の知らない世界を生き、価値観も全く違う。それに、彼らがスタンダードになって、みんな定時で帰れるようになれば、ラッキーではないか。
现在应该还有不少人看到新人一到下班时间就走,就会感觉很不愉快吧。但这并不能说明是她们不好。他们生活在我们不知道的世界中,价值观也都完全不一样。从他们这一代开始,大家都能一到下班时间就回家也是件很开心的事情啊。
新人を見て、生き方を改めれば、新たな世界がそこに広がっている、という事実に期待したい。
学着新人,改变一下生活方式,可能还可以拓展新的世界,期待着能够实现。
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翻译:知诸学院 砚修